アメリカ白内障屈折矯正手術学会(ASCRS)に向けて

今日から2月が始まります。月日の流れは速いものです。1日より3日まで横浜パシフィコで眼科学会があり本日私の発表もありました。今日の学会で印象に残ったことは、日本でもいよいよ多焦点眼内レンズが話題に乗り始めたことです。私はアメリカですでに経験してから、日本でも最も早く多焦点眼内レンズを開始しました。今まで受けた患者さん結果はとても良く、遠方も近くも良く見え、喜んでいます。一方、今日の学会場で、あるメーカーの人間がアメリカでの結果の悪い例を述べていました。多焦点レンズを使えば誰もが良い結果を出せるわけではありません。白内障手術において、芸術的な高いレベルで手術ができる施設を選ばなくてはなりません。手前味噌ですが、私は6万件以上の白内障手術を経験しており、世界でも最も多い経験を持ちます。このレベルの白内障手術であるからこそ、深作眼科での多焦点眼内レンズ移植術は最高の結果を提供できているのです。
日本の学会が終わって、また明日からはこの次の4月早々にシカゴである、アメリ白内障屈折矯正手術学会ASCRSへの準備を早急に仕上げなくてはなりません世界最高の白内障と屈折矯正手術の学会であるASCRSで最初に学会の最高賞を得たのが、初めて参加した1990年でした。それから現在まで16回の最高賞受賞を獲得しています。世界で最多の受賞です。途中で審査委員も勤めました。年に世界で一人が選ばれる最高の栄誉もアメリカ眼科学会から授与されました。しかし、やはりいまだに現役でコンテストに挑戦してます。
写真は昨年のASCRSの授賞式でのひとこまです。学会の会長ご夫妻との写真です。自分でも審査員をしていたので、ずっと以前よりの知り合いというか仲間でもあります。このような海外の著名な眼科医との交流を通して、常に深作眼科のレベルを世界最高の水準で保てている理由であるとも思います。
医学は所詮は不完全な科学です。現時点で最高のものと思われても来年はもう時代遅れかもしれません。常に不完全であることを自覚して挑戦し続けることが不完全な医学を少しでも理想に近づける唯一の道です。私は未だに受験生のように追いまくられる夢を見ます。悪夢でもあり、また足らざる自分への警鐘でもあります。