真実は、世界が知っている。ラクビーの日本勝利で、日本の眼科手術の現状を思った。

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勝利は努力している本人が信じていた。


日本のラクビーの勝利に皆興奮している。でも試合後の、スタンドオフの田村のインタヴューが印象に残った。「日本人の誰もが、アイルランドに勝てるどころか勝負にさえならないと思っていた。でも僕らだけは知っている、いかに僕らが努力していたかを。だから僕らは勝てると信じていた」といった内容だった。むしろ世界のほうが日本のラクビーが強くなっていることを知っていた。世の中には、常識と信じていて、実は違っていることも多い。世界では知られているのに、同じ日本人が理解していないことも多い。そう考えていたら、患者さんのHさんが、当方の興味深い紹介をしてくれたので、そのまま引用したい。

 

大きい存在

今日は仕事で六本木。...
深作先生の眼科近くにいるという事実だけで元気がでる。
「存在とは与えることなり」
戒師の言葉が自然と浮かぶ。

深作先生も普通の人と同じ、平和に過ごしたかったが、患者さんを自らの家族だと思うとひどい治療で苦しむ方を診るのは辛く、日本の眼科レベルの低さに目をつぶることができなかったそうだ。
改善のために苦言を呈そうと決め、言わずもがなのような言葉を並べていると、著書のはじめに書かれている。

私は、愛が溢れる情熱的で勇敢な深作先生が大好きだ!
鈴木エドワードさんも静かな優しさと共に向かい風に負けない強さがある人だった。
素晴らしい人たちには妙に共通点がある。

ー以下、深作秀春著「視力を失わない生き方」より

◾️日本の眼科医のレベルを知っていますか。
眼科手術医療に関して言えば、世界トップレベルからみると圧倒的に遅れており、むしろ低レベルと言ってよいと思います。

◾️軽視される「手術の腕」
白内障をはじめ、網膜剥離、また日本では治療ができないと信じられている緑内障加齢黄斑変性も、早期であれば手術で治せることがまったく知られていません。
簡潔に言えば、「手術の腕」が最も重要です。

◾️日本の学会の大問題
アメリカの眼科学会は、国の管轄する団体の監督を受けた、厳密かつ中立な団体です。ですから医師も実力主義の世界となりますので、私のような外国人でも、アメリカ眼科学会で理事や学術審査員や眼科殿堂審査員などの重要な幹部職に任命されます。
私は今までに、アメリカ眼科学会のコンテストで最高賞を20回受賞しました。世界最多ですが、実力で決まるのがアメリカの活力の源であり、そのフェアな仕組みが医学においての真実を追求する後ろ盾(うしろだて)になっています。しかも、製薬メーカーなどの影響力を排除し、学問の目的は真実を追求することといった、普遍的な仕組みがしっかりしています。

◾️患者の認識も変えるべき
患者の情報不足だけでなく、認識不足も問題です。
日本は正義の国ではなく、仮に時代遅れで間違っていても、多数であるほうが通ってしまうからです。救われないのは患者です。
欧米の眼科学問の世界では、最先端の話題はつねに少数派であることは常識ですから、少数派こそが尊重されます。
でも、日本では、古い権威や、(間違っていても)多数の意向に従うことを強いられます。

◾️生涯、視力を保つために、知っていただきたいこと
あなたの視力を守る唯一の道は、正しい知識を持ち、必要に応じて、眼科外科医の上級者から最先端の治療を受けることなのです。眼科外科は腕が全てに優先しますが、腕のある眼科外科医は極端に少ないのです。
一人でも多くの方が、最良の眼科治療を受けて、生涯、最高の視力を保っていただく一助になれば、これに勝る喜びはありません。