幸せのパンダ


今日も、中国の農薬入り餃子、の報道がありました。
横浜には、海外では最大の中華街もあり、私も中華料理が好きでよく通ったものです。中華街では、普通手に入らない中国野菜がいつも手に入り、夏などは空芯菜のにんにく炒めなど、すごくおいしいと思います。
でも、この農薬入り餃子報道があってからは、中華料理に足が向かわなくなりました。イメージもありますが、やはり判らないものへの不安に近づくのは勇気がいります。
本来中国は3000年の歴史があり、日本人は多くのことを学んできた歴史があります。しかし、最近の中国は食事や大気汚染で、中国国内の人さえ信用していない風潮があります。中国は日本よりも人々の貧富の差が大きく、お金持ちは安心な食事の為に日本の米を買うとかの皮肉な現象もあるそうです。
日本では水や空気はただで安心であったのですが、これは世界的にはとてもめずらしいことです。多くの国では安心の為に、水や空気はお金をかけて身を守らねばならないことが当然です。日本も、食料の自給率が下がり、水や空気でさえ、安心できるとはいえない場合もあります。
当院のレストランの伽羅は水はすべて完全な濾過をしています。もともと横浜の水は山梨の富士山からの伏流水、富士山水系の水を引いているのです。それが、横浜に来るまでに汚染されてゴミもはいります。それを三ッ池や西谷の浄水場で、多くの塩素を入れて浄化過程を経て水道水となります。もともとは良質の水です。ですから、米国製のマルチピュアで完全な濾過をして当院内の飲み水としています。正直言って、富士山のおいしい水、などというスーパーで売っている水よりおいしいですよ。主食の玄米はもちろん無農薬玄米で特別な農家で作っています。野菜も神奈川県下の契約農家で無農薬野菜を使っています。入院患者さんや外来の方が伽羅で作られる食事を食べるときは、こだわりの水、玄米、野菜をじっくり味わってください。余計な話ですが、入院食費は保険では3食で約1,500円しか負担されません。日本人にとり、健康は安上がりだという軽視の考えが伺えます。当院の入院食は材料費だけでもこれよりはるかにかかっています。病院が提供する食事こそ安全で健康に寄与するものでなくてはならないと思って、赤字であっても頑張って患者さんに提供してます。
医食同源は本当に大切な考え方です。病気になるより、病気にならないための主食や水へのこだわりを持つべきです。水や空気や米はただ同然のような感覚は、返って危険です。脂だらけの霜降り神戸牛肉に何万円も出せる感覚が有る一方で、無農薬玄米、安全な自然水、無農薬野菜をそれ以上に価値があると思う気持ちが大切です。我々のレストラン伽羅のシェフ達は有名ホテルのコックさん出身ですが、同時にマクロビオティックの勉強も本場で勉強した者たちです。健康に寄与する食事がいかに大切かの感覚が一般的になってほしいと思います。
特別に気を使わないでも、自然に、身体に大切な成分が食事で取り入れられるような生活が最も幸せです。
サンディエゴの学会ASCRSは私のメインの学会で、昨年もビデオフェスティバルで新しい手術の発表で16回目の受賞をしました。その、学会も最終日に近くのサンディエゴ動物園に行きました。ここは自然に近い展示で有名な場所です。
写真のパンダはその一角にいたのですが、絶滅種に指定された貴種でもあり、無農薬の笹を主食にして、手厚く飼育されています。まさに、身体に良い笹を周りの飼育員が選んで、自然に食べられるわけです。中国国内でも、パンダの飼育には最善の配慮をして、無農薬の笹を食べさせているようです。人間は、よほど注意しないと、農薬入りの食事を取りかねない現代ですが、パンダはそんな気を使わないでもすんでいます。まさに、『幸せのパンダ』ではないでしょうか。
人間の身体の約7割は水であり、食事で最も大切な主食は穀物です。我々のレストラン伽羅のように、水は水道を完全に濾過して不純物や重金属を取り除き、大切な主食は理想に近い完全食の玄米を無農薬のものを選び、土鍋と圧力釜を使った調理法でおいしく食べてみませんか。使い古された言葉のようですが、医食同源は現代人ほど再び考え直さないとならない言葉と思います。